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借り上げ役員社宅…社長が払う社宅家賃は幾らになるか

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2015年5月18日 第1025号

中小企業の社長が自宅を賃借します。タワーマンションで家賃月額30万円。社長なら「自分で借りる」か「会社で借りる」かの選択をできます。

自分で借ります。…課税所得900万円超なら所得税住民税の限界税率43%。家賃30万円を払うため、役員給与を50万円増やし、その分への税金20万円を払い、残30万円で家賃を払います。

会社が借り、社長は会社から借ります。…社長は会社に借上社宅の社宅家賃として月3万円(通達の定める金額)を払います。家賃3万円払うため給与5万円を増やし、税金2万円を払い、残り3万円で家賃を払います。

家賃30万円は会社の経費だし、社長個人にとっての「安く借りる利益」27万円(=30万円−3万円)は所得税非課税です。


家賃30万円のマンションでも床面積が99u(木造戸建なら132u)超であると、社宅家賃は格段に高くなり、3万円でなく15万円(実際家賃×50%)です。

それでも家賃30万円は会社経費になり、社宅家賃差額15万円は社長の非課税所得です。

なおマンション床面積99uとは共用部を含むので、専用部分の面積はこれより狭くなります。

役員社宅の3つの社宅家賃


役員社宅は3つに分かれます。

(1)普通の役員社宅

(2)広い役員社宅

(3)豪華な役員社宅


国税庁は通達でそれぞれの家賃を定め、それ以下だと差額が給与として課税されます。

(1)普通の役員社宅


RC造床面積99u、木造132u以下の場合(共用部を含む)。

@AB合計額が、社長が会社に払う月額社宅賃料の下限です。

@家屋固資税課税標準×0.2%

A土地固資税課税標準×0.22%B家屋床面積坪当たり12円

東京のタワーマンション99u(共用部含む)なら、立地次第ですが、土地持分が少ない物件では、課税標準は家屋1000万円・土地300万円程でしょう(もちろん物件次第で大差です)。

社宅家賃は@AB合計で3万円程です。相場家賃は20-50万円、固定資産税等は月割2万円程(新築なら家屋減免あり)です。

東京住宅地の築浅の木造戸建を想定し、家屋132u1000万円・土地1000万円としましょう。

社宅家賃は@AB合計で4万円。相場家賃は20-50万円、固定資産税等の月割額は3万円程。

これら役員社宅の家賃相場は、固資税等実額プラス1-2万円で、実際家賃の1-2割、のようです。

社宅家賃は、借上社宅でも、会社所有物件でも同じ計算です。

土地の固定資産税課税標準額とは、住宅用地6分の1軽減の減額後の金額です。

賃借人でも賃貸借契約を持参すれば、市役所等で賃借物件の固資税課税台帳を閲覧できます。

(2)広い役員社宅

99uないし132uを超えると次の@A合計になります。

@家屋固資税課税標準×1%

A土地固資税課税標準×0.5%

@の1%は木造等の場合で、RC等なら0.833%になります。

RC造100uで、家屋1010万円・土地303万円(前例から1%増し)なら社宅家賃は10万円。

木造133uで、家屋1010万円・土地1010万円なら15万円。

つまり(1)の数倍になります。

更に(1)の普通の役員社宅の社宅家賃では、借上社宅でも会社所有社宅でも同じ社宅家賃ですが、(2)の広い役員社宅が借上社宅だと、実際の借上賃料の50%以上でなくてはいけません。

実際賃料が30万円だったならば、上記@A合計が10万円であっても15万円(30万円×50%)以上にしなくてはいけません。

実務上はこの50%相当となってしまうことが多いでしょう。

(1)(2)区分に実際家賃は関係せず、つまり高級高額でも99uなら(1)の普通の役員社宅です。

(3)豪華な役員社宅


建物240u超、プール、茶室等…(1)(2)のような算式はなく、世間相場の賃料となります。豪華か否かの判断は微妙です。

従業員社宅


役員社宅でなく従業員社宅は面積に関わらず(1)の半額です。

つまり世間相場家賃に対し、1割かそれ以下となるでしょう。



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