携帯バードレポート虫食い地上げ地の再開発のための新しい「交換」の特例
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バードレポート第246号1999年3月1日
バブルの象徴でもある虫食い状態の地上げ失敗土地の清算はまだまだです。 あと数名の地権者さえまとめあげれば、まとまったいい土地になるという状況も多くあります。
まとめるにあたって税金が大きな問題となります。開発事業者や近隣地主間で土地の差し替えや交換分合をすると税負担が生じてしまい事業が進まないのです。
開発事業者が地権者の希望する代替物件を用意し、地権者にそこに移ってもらうと、地権者には土地を売却したとしての譲渡税がかかってしまいます。 固定資産の交換
税法には「固定資産の交換」という制度があります。土地と土地の等価交換ならば譲渡税をかけないという制度です。
残念ながら、(1)土地と建物との交換はダメですし、(2)開発事業者が代替地用としていったん取得した土地は「固定資産」ではなく「販売用資産」だとされて、この「固定資産の交換」の特例は使えません。(3)また「販売用」とされない「固定資産」を運良く用意できた場合でもダメになることがよくあります。それは引越費用や建物新築費用など多額の現金等(税務では「交換差金」といいます。)をつけるとこの「固定資産の交換」の特例はダメになってしまうからです。(交換差金が、交換資産のうちどちらか高い価額の2割以下ならば大丈夫です。)
わざわざ税金を払ってまで代替地に移ろうとしない地権者も多いのです。 敷地整序型土地区画整理
そこで大蔵省と建設省は、97年4月に「敷地整序(せいじょ)型土地区画整理事業」という制度を用意しました。
土地区画整理事業といえば、街区単位での大規模なものでしたが、少数地権者の小規模な敷地までもその対象として、空地・駐車場・虫食い土地の多い土地の有効活用を進めようとしたのです。
「土地区画整理事業」となれば、規模の大小を問わず、譲渡所得税等の税金は非課税となります。それによって税金問題を解決しようとしました。
そうは言っても「土地区画整理事業」である以上は、道路の隅切り等の負担を行わなくてはいけませんし、区画整理事業として地権者をまとめあげるのは大変です。
新宿区富久町等で実績はあるものの思うように進みません。 新しい交換特例
不良債権処理を急ぐためには、これら土地の整理は急務です。
そこで今年度の税制改正で「認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内にある土地等の交換等の場合の譲渡所得の課税の特例」という、とても長い名前の特例が始まります。
開発事業者側がマンション建設など事業計画を作成した上で、建設省の認定(民間都市開発の推進に関する特別措置法)を受ければ優遇税制が適用になります。認定については、敷地面積で500平方メートル、建物の延べ床面積で1000平方メートル程度の比較的小規模な計画についても適用対象とする方針です。 (日経99.1.27)
建設省の認定さえ受ければ、開発事業者所有の代替物件との交換がスムーズに進みます。
開発事業者が用意した土地建物と交換するのであれば、(1)土地と建物との交換でも特例が認められ、(2)固定資産でない販売用資産との交換もOK。(3)交換差金の制限もなし…ということになります。
つまり、開発事業者側で地権者の希望する土地を購入し、地権者の希望する建物を建ててあげ、それと開発事業区域にある地権者の土地と交換をすればいいのです。 こうすれば、地権者に譲渡税がかからなくなるのです。(交換差金として現金等でもらった分は課税になります。)
この特例は2002年3月までの制度です。
お知らせ
土地先行取得後の住宅建築の場合での土地購入ローンの住宅ローン控除不適用問題(レポート241号)は一定条件下で救済され、土地ローン分も控除対象となる見通しです。確定後あらためてレポートとしてお伝えします。
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