携帯バードレポート都市基盤整備公団スタート…賃貸住宅は市場家賃へ移行
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バードレポート第271号1999年9月13日
住宅都市整備公団は10月に都市基盤整備公団に改組です。
新公団は、住宅については分譲業務から原則撤退、一定の賃貸住宅の供給に限定です。既存の公団賃貸住宅は引き続き管理を行っていきます。
公団の賃貸住宅の家賃については大きく変わります。これまでは原価を基準に賃料が定められました。しかし新規入居者の家賃について「近傍同種の住宅の家賃の額と均衡を失しないように定めなければならない」と新公団法33条で定められました。つまり、民間並の市場家賃に移行することになったのです。
今後の公団の賃貸住宅の家賃は3つの体系になります。
(1)新規物件及び既存物件の空き家募集については民間並の市場家賃です。
(2)現在住んでいる居住者については市場家賃まで一気に値上げはしないが、値上げを繰り返していきます。(市場家賃より高かったものは引下げ。)
(3)現在住んでいる居住者で、かつ65歳以上の高齢者や低所得者に対しては減免家賃の適用をします。
公団家賃の値上げと値下げ
民間家賃の下落で、民間より割高になった公団賃貸住宅が増えています。また低金利を背景に借りるよりも買う方が安いという時代にもなっています。
そのために特にバブル以降に新築された公団賃貸住宅の空室率はかなり高いようです。
2戸借りれば2戸目は半額というダンピング作戦までも公団はあちこちで行っています。空室の多い物件では、空家をうめるため「オープンルーム公開中」とのノボリを並べ、看板もたて、土曜日曜までもオープンルームを公開し集客の努力をしています。しかし空室は埋まりません。
これまでは家賃変更を行う場合には、建設大臣承認が必要でした。しかし10月からはそれが不要になります。そのためにこれら空き家の多い物件については家賃の値下げが予想されます。値上げばかりではないのです。
「市場家賃にすると空き家が増えるのでは」との国会質問に対し、関谷建設大臣は「現実の需要に対応し、市場で受け入れられる家賃」にするから大丈夫と明言しました。確かにそれを民間並市場家賃というのでしょう。
民間との競争
公団住宅は全国73万戸です。これらの家賃について市場価格での民間との競争が始まります。
既存入居者についてのみ経過措置がありますが、新規物件及び既存物件の空家募集については早々に市場価格に移行することになるでしょう。
公団賃貸住宅の新規供給は続きます。ここ数年での東京23区内だけでも次のようにあります。
大川端(中央区)640戸、南千住(荒川区)490戸、板橋(板橋区)450戸、目黒駅西口(品川・目黒区)230戸、台場(港区)360戸、小石川(文京区)240戸、月島駅前(中央区)350戸、目黒駅東口(品川・港区)480戸、晴海(中央区)310戸、河田町(新宿区)800戸、三軒茶屋(世田谷区)520戸、汐留(港区)950戸、等々。<住宅新報99.9.10号より>
都心部好立地での大量の公団賃貸住宅供給が続きます。これらが建設大臣のいう「現実の需要に対応し、市場で受け入れられる家賃」で供給がなされます。近隣の賃貸マーケットへの影響は大きいものがあるでしょう。
家賃決定の具体的ルールはこれから定まるようです。民間賃貸側も公団の動向に注視しなくてはいけません。
スケルトン賃貸
新公団は都心部に供給する住宅の一部をスケルトン状態(駆体貸し)で民間に提供するための「民間事業者賃貸住宅制度」の創設しようとしています。
これは都心部に建設する超高層住宅の上層階の家賃は当然高額となるため、イメージとしては一棟中の上層階部分だけをスケルトン状態で民間に貸し、民間事業者が内装などを施し、民間住宅として供給するものです。TheNewKEY99.8.28号より
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